の伝言

パンドラの筐はギリシャ神話では、パンドラは最初の女性で、プロメテウスが火を盗んだことの罰としてゼウスが人間に授けました。人々を蝕んでいく害悪の詰まった箱を預けられたパンドラは、好奇心からそれを開けてしまいました。そして人間の世界にいろいろな悪を放ちました;パンドラはエピメテウスの妻です。
このギリシャ神話から気の遠くなるほどの年月を重ねながら、私達は数え切れないパンドラの筐に指をかけたと思う。世界中で起きている戦争も今現在の事象といえず、長い長い紛争の歴史があり、ぬるま湯に浸かっている人種には理解不能となる。
環境の問題も、生態系、生殖、遺伝子操作等それが進歩かどうかすらわからない。
神の領域に入りこんでいながら、「神」による戦いも人類の大きな歴史の部分を占めている。無力感と諦念だけが私を支配する。私自身も女のパンドラの筐を開けてしまった。